青空文庫の作品を挿絵と表紙でブラウジング（江戸川乱歩）

江戸川乱歩

by Akihiko Koga
24th Apr. 2019 (Update)
20th Jan. 2019 (First)

とうとう，江戸川乱歩の項目を作ってしまった．もともと，これだけ有名な人は別に紹介を書かなくても読まれると思ったので，書くつもりは無かったのだが，甲賀三郎，小酒井不木，平林初之輔，夢野久作等の作品の中で江戸川乱歩が参照されているので，やはりあったほうがよいのかなと思い，項目を作成した．2019.01.13 (日)

赤いカブトムシ (江戸川乱歩著)

赤いカブトムシ (江戸川乱歩著)

魔法博士は明智探偵と少年探偵の小林君に
『おうごんのとら』のとりっこで負けたので
今回は，『赤いカブトムシ』を使って少年探偵団に
知恵比べを挑んできました．
今回は，少年探偵団の中でも特に中学一年の
宮田ユウ子ちゃんが活躍します．
- 初出 : 「たのしい三年生」講談社、1958（昭和33）年4月～1959（昭和34）年3月
- サイズ : XHTML版 54.1 KB
- 補足
  本作品は子供向けに書かれていますので殺人はでてきません．すこし平仮名が多いです．負けた腹いせに子供たちに挑戦状を出すなんざ，魔法博士，お茶目です． 2019.01.23 (水)
一枚の切符 (江戸川乱歩著)

一枚の切符 (江戸川乱歩著)

富田博士邸裏の鉄道線路で博士の婦人が轢死した．
婦人は遺書を持っていた．
捜査にあたった刑事巡査の黒田清太郎は
注意深い現場の観察と推理力から，
富田博士による，自殺を装った殺人であると考える．
しかし，たまたま現場に遭遇した書生の左右田五郎は
その推理に疑問を感じ
博士の無罪を証明するために動き始める．
- 初出 : 「新青年」博文館、1923（大正12）年7月
- サイズ : XHTML版 42.0 KB
- 補足
  いや，結局，自殺なのか他殺なのか？ 2019.01.13 (日)
宇宙怪人 (江戸川乱歩著)

宇宙怪人 (江戸川乱歩著)

世界のあちらこちらで空飛ぶ円盤が目撃されるようになります
日本でも目撃され，その回数はだんだん増えてきました
中には円盤にさらわれ，トカゲのような宇宙怪人に日本語を
教えたという人も出てきます
次第に宇宙怪人に関した事件が起き始め
明智探偵と少年探偵団はその解決にのりだします
- 初出 : 「少年」光文社、1953（昭和28）年1月号～12月号
- サイズ : XHTML版 201.8 KB
- 補足
  本作品は子供向けに書かれていますので，基本的には殺人事件は起きません．明智小五郎と少年探偵団が活躍する話です． 2019.01.24 (木)
お勢登場 (江戸川乱歩著)

お勢登場 (江戸川乱歩著)

格太郎とお勢は夫婦であり，二人の間には息子の正一がいる
お勢はどこかの書生と不倫をしており
格太郎はそれを知っていながらお勢と離婚できないでいる
今日もお勢はどこかへ出かけている
息子の正一が友達を沢山連れて来たので
格太郎は子供たちと遊び始めるのだが，それが原因で
ある悲劇が起こってしまう
- 初出 : 「大衆文藝」1926（大正15）年7月
- サイズ : XHTML版 42.5 KB
- 補足
  ひどい話です． 2019.01.23 (水)
疑惑 (江戸川乱歩著)

疑惑 (江戸川乱歩著)

アルコール中毒でいつも家族に迷惑をかけていた父が死んだ
朝，目を覚ましたら，家の庭で頭を破られて倒れていたのだ
父とトラブルのあった何人かが調べられたが，
次から次へと反証が現れて来る
私は事件のあった日の兄の様子が気にかかってきた
警察も外部のものでなく家のものを疑い始めたようだ
私にも尾行がついた
気が付くと，家族の様子がおかしい
お互いがお互いを疑っているようだ...
- 初出 : 「写真報知」報知新聞社、1925（大正14）年9月15日、25日、10月15日
- サイズ : XHTML版 51.9 KB
- 補足
  この紹介の文言は，あまり本文中から拾ったのではなく，私が独自につけました．登場人物のセリフ風なので紛らわしいかもしれませんが，悪しからず． 2019.01.23 (水)
随筆銭形平次 - 19 探偵小説このごろ - (江戸川乱歩/野村胡堂著)

随筆銭形平次 - 19 探偵小説このごろ -
(江戸川乱歩/野村胡堂著)

江戸川乱歩と野村胡堂の対談です
野村胡堂は，銭形平次の作者ですごく沢山書いてますね
大家二人の対談なんでそれなりに面白いですよ
- 初出 : 「毎日グラフ」1950（昭和25）年4月10日
- サイズ : XHTML版 13.0 KB
- 補足
  2019.01.24 (木)
算盤が恋を語る話 (江戸川乱歩著)
「算盤」は「そろばん」です．もしかしたら若い人は読めないかもしれませんので念のため．

算盤が恋を語る話 (江戸川乱歩著)

○○造船株式会社の会計係のＴは
いつも朝早くから事務所へやって来て
女事務員のＳ子のデスクに算盤（そろばん）を置くのだ
- 初出 : 「写真報知」報知新聞社、1925（大正14）年3月15日
- サイズ : XHTML版 22.2 KB
- 補足
  殺人事件は起こりません．「殺人事件はちょっと」という人でも大丈夫だと思います． 2019.01.13 (日)
二銭銅貨 (江戸川乱歩著)

二銭銅貨 (江戸川乱歩著)

世間を騒がせている紳士盗賊がついに捕まったが
犯人はどうしても盗んだ大金をどこに隠したかを白状しなかった
そんななか，私と同じ部屋に下宿している松村武が
一種の興奮した様な顔付きで私に
「この二銭銅貨はどこから持って来たのだ」と聞いてきた
…
- 初出 : 「新青年」博文館、1923（大正12）年4月
- サイズ : XHTML版 51.3 KB
- 補足
  これも殺人事件は出てきません．純粋に謎解きを楽しむものですので血なまぐさいのが苦手な人でも楽しめます．
  これは江戸川乱歩のデビュー作で，小酒井不木はかなり良く評価しています．夢野久作は，これより「白昼夢」の方が好きみたいです（この下にある「白昼夢」参照）． 2019.01.25 (木)
白昼夢 (江戸川乱歩著)

白昼夢 (江戸川乱歩著)

演説者は青っぽいくすんだ色のセルに黄色の角帯をキチンと締めた
風采のよい見た所相当教養もありそうな四十男であった
- 初出 : 「新青年」博文館、1925（大正14）年7月号
- サイズ : XHTML版 13.9 KB
- 補足
  夢野久作は
  江戸川乱歩氏に対する私の感想
  の中で，江戸川乱歩の作品の中では，「二銭銅貨」より，これを良いと言っていますね．この作品は，おどろおどろしい場面は出てきます．そこが気に入ったんでしょうか． 2019.01.24 (木)
一人二役 (江戸川乱歩著)

一人二役 (江戸川乱歩著)

変装して自分の妻に間男する男の話
（たぶん．要約すると．）
- 初出 : 「新小説」春陽堂、1925（大正14）年9月
- サイズ : XHTML版 22.8 KB
- 補足
  2019.01.24 (木)
指 (江戸川乱歩著)

指 (江戸川乱歩著)

私の親友が闇夜の道路で襲われ
右手首関節の上部から斬り落とされて気を失った
彼は名のあるピアニストだから
右手首がなくなったことは致命傷であった
私は親友を落胆させるに忍びず
もう少しよくなるまで
彼のピアニストとしての生涯が終わったことを
伏せておこうとした
- 初出 : 「ヒッチコック　マガジン」宝石社、1960（昭和35）年1月
- サイズ : XHTML版 5.8 KB
- 補足
  手首が切り落とされるという話だが，その場面が記述されている訳ではないので，わたしはそれほど怖い思いをせずに読めた．短い作品だが，うまくできたホラーだと思う． 2019.04.24 (水)