連続体仮説の解説 AGAIN
(Explanation of Continuum Hypothesis, AGAIN)

27th Sep. 2020 (Updated)
27th May 2020 (First)
Akihiko Koga

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以前,某勉強会で「連続体仮説の解説 AGAIN」と題して発表 してきました(2018年10月17日).発表資料はその勉強会のサイトにも掲載されていますが, こちらにも置くことにします.

「連続体仮説の解説 Again」のPDF

資料の1ページ目にあるタイトルは「Yet Another 連続体仮説の解説」になっています. YACC (Yet Another Compiler Compiler) みたいなタイトルを考えようとして,勉強会でのタイトルとは食い違いが出てきて しまいました.

その勉強会に送った内容梗概も載せておきます.

連続体仮説の解説 AGAIN

連続体仮説とは19世紀終わりに 集合論の創始者の Cantorによって提起された

「自然数の集合Nと実数の集合 Rの間にはそれらの中間的な大きさ(基数)の集合は 存在しない」
という仮説であり, 1900年に Hilbert によって 23の未解決問題の第1番目に取り上げられた.

結局,この仮説は公理的集合論 ZFC と独立で, その肯定も否定も ZFC と矛盾しないことが 証明された(肯定の無矛盾性 Gödel 1938,否定の無矛盾性 Cohen 1963).

集合論のこのような根本的な問題は,我々計算機科学を 学ぶものにとっても,思考を支える基礎的な概念に係わり, 興味深い.

連続体仮説は過去わかみず会でも取り上げられたが, 今回は多少厳密性を犠牲にし,数学専攻以外の人にも その否定の無矛盾性証明の粗筋が分かるようにしたい.特に NR の間に中間的な大きさの集合を 押し込む イメージを明解に描きたい.発表は次の内容を予定している.

1. 連続体仮説とは
2. 素朴集合論要摘
3. 証明論とモデル理論,および, レーベンハイム・スコーレムの定理
4. 公理的集合論 ZFC 概要
5. ZFC と連続体仮説の否定の無矛盾性

説明の道筋は大丈夫だと思いますが, まだ,多少間違いが含まれているかもしれませんので,十分吟味しながら読んでください.


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