半群は環の中にも現れます.環の二つの演算のうち,乗法の演算系は半群になります. ここで蓄積された概念,例えば,イデアルなどは半群論の中でも定式化されます. また,環論から取り出され,半群論の中で定式化されたこれらの概念は環論を組み立てる 上での部品にもなり得る訳です.
通常,半群論を学習,研究する場合は,ある程度,群論の知識はあった上で行います. 最も,後に挙げる A.J. Cain 氏の教科書は,半群の部分を丁寧に説明してあることと, 群論の問題へ移す直前までを記述してあるため,見かけ上,群論の知識が無くとも 読み進めることは可能です.しかし,たぶん,読者は群論の問題へ移してからが分からない ため,「分からない感」がつきまとうかもしれません.従って,群論など他の基礎的な抽象代数の 知識がない状況で,すぐ半群論を始めたい場合は,適当なところで群論や 必要に応じて,環・体,モジュール,束論なども平行して勉強すると良いと思います. それらの基礎的な勉強に役立ちそうなレクチャーノート類を
初等的な抽象代数の勉強のためのリソースにリストアップしてみました.
グリーンの関係は左右および両側のイデアルを使った半群の要素の間の同値関係です.
半群の構造を把握する上で最も基本的とのことです.しっかり勉強する必要がありますが,
やはり定義式だけでは中々実感が湧きません.そこで,一度,本で定義を学んだ上で,
小さな半群で計算して,図に書いてみることが理解を深めるのに有効です.これはさらに
ペーパークラフトにして半群の構造がグリーンの関係でどのように把握できるかを
味わってみようという企画です.グリーンの関係の定義は書いていませんので,
並行して,下に書いた半群の教科書などで学習してください.あるいは,wikipedia などで
調べても良いと思います.
Explanation of elementary concepts in semigroup theory
こちらは現在のところかなり書きかけです.読めるところだけ読んでください.
半群論の基礎,構造の解析,Regular semigroups, Inverse semigroups, Variety, 有限半群,オートマトンなど今,見に行ったら版が,version 0.66.6 (2018-04-08) になって,さらに図などの 拡充があったみたいです(2018-05-06).
また,この著者の書かれたスライドで,オートマトン,半群,群論の60年間の歩みを 書いたものが
Automata, semigroups and groups: 60 years of synergy, by Jean-Éric Pinにあります.
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