競争の激化とベーシックインカム

2023年4月27日(木)

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Back to AI についての考察いろいろ

OpenAI の ChatGPTGoogle の Bard など,最近の AI Chat は使い方によってはかなり人の仕事の生産性を 向上するように思う.

しかし,世の中を見ると,使えるという人と,まだ 役に立つレベルではないという人が いる.

使えると言っている人は,

使えないと言っている人は使い方が分かっていない
といっている.私も基本的に,これに賛成である.もっとも,分野にも寄るのかもしれないし, まだまだ,発展途上であるなどの点は認めながらである.

私は,別の記事で,今の AI による人の能力拡大は

y = A*x + B

x は地頭の良さ,A, B は定数

と言った.今は,まだ,利用者が地頭を使って,うまく AI を使ってやらないと効果があげられないのである.分野によって AI Chat の学習状況や手の入れ方が違うのかもしれないので,私が 分かる IT 分野について話す.AI Chat の効果的な使い方としては,次のようなものがある. 上げていくときりがないので,その他にも沢山あるとだけ言っておく.

現状の特性として,Chat AI は,まだ,全部をやることができないので,人間が Chat AI の やることをオーガナイズしてやる必要がある.このオーガナイズがどれだけうまく行くかで, Chat AI の有効度が変わってくる.

オーガナイズする部分も次第に AI がやってくれるようになると思うが,目に見えて そこが改善されるのは2030年くらいまでかかるのではないだろうか.少なくとも, ここ1・2年は人間のオーガナイズ能力が効いてくる.

ということで,現状,Chat AI で生産性を上げることができるのは,

適用しようとする分野の具体的な内容にある程度精通していて, そこでの方法論を習得していて, 部下となるスタッフをそのスタッフの特性に合わせて使いこなせる エリート管理職
というイメージの人なのである.いま,ChatGPT-4.0 が月額 2,000円くらいだから,そういう エリート 管理職が,月額 2,000 円で文句を言わないスタッフを10~20人やとった状態を考えてもらえば良いのではないだろうか. また,すこし,能力的に低い ChatGPT-3.5 なら,多少,手はかかるが,タダでそれだけのスタッフを揃えられることになる.

一方,Chat AI を使うことが出来ないと言っている人は,一人で対抗するわけだから, 本人たちの能力が同じでも

1人 : 1人 + 10~20人のスタッフ(費用2,000円/月程度)
ということになり,1人で戦っている方には勝ち目はないと思う.

ビジネスにおけるこういう生存競争が,ここ1・2年で起こるように思う.つまり,

この生存競争で,技術力,オーガナイズ力,発想力が十分育ってない人たちは 脱落する可能性が高い
ということである.大学を卒業したての経験のない人たちも多くはこれに入ると思う.個々では とても優秀であり,将来有望でも,技術力やオーガナイズ力やスタッフからの進言に耳を傾ける 力はまだ育ってない人が大部分ではないだろうか.将来を担う若者が蹴落とされる事態は回避しないと いけないと思う.

ここまでで,これから1・2年,今まで経験したことの無いような競争の激化 が起こるかもしれないと いうことを言ってきた.結果として,半分の人々が競争に敗れるだろう.また,一度は勝ち残った人たちも 競争がますます激化してくるので,次第に脱落するものが出てくるとおもう.

職のない人が沢山でてくる訳だから,これは社会の大混乱である.言いたくはないが,いろいろな 悲惨な状態に陥る人もでてくると思う.こういうことが続くと,治安も悪くなり,暴動に近い デモなどがおこったりするかもしれない.

政府はこの事態を収拾することが求められる.まずは,職にあぶれた人に職を斡旋することに なると思うが,それらの人たちは,勝ち残った人たちより, 生産性がかなり低い人たちであるのでなかなかうまく行かないだろう.その人たちを,まだ,AI の影響が少ない分野に移動させるという方法はあるかもしれない.たぶん,農業などは AI の影響がまだ出ないかもしれない.しかし,やはり,そのうち,そういう分野にも AI の影響は及んでくると思う.

この事態を収拾させるためには,ベーシックインカムを導入して, 基本,働かなくとも生きていけるように するしかないのじゃないかなという気がする.そこに舵をきったとしても制度が確立されるのは 2030年 頃ではないだろうか.それまでは,社会不安や悪くすれば暴動などが多発するかもしれない.

ベーシックインカム導入には,費用が必要で,そんな財源が急にでるとも思えないので, 私は,勝ち組から取るのかなとぼんやり思っている.そうすると,一旦は自分の努力で勝ち組に なったのに,結局,負け組の生活費を賄っているということで,勝ち組にも不満がでてくるだろう. あるものは,仕事をやる気が失せて,養われる方に転落していくと思う.また, 負け組を養っていても,仕事自体に生きがいを持ち,続けていくものもいるだろう.

勝ち組が負け組を養うにしても,限度があると思う.この日本の国土で人を生かすには 1億何千万人の 人口は多すぎると思う.本来持続的な社会を考えれば,太陽エネルギーが日本の国土に降り注ぐ, その範囲の人口にすべきではないだろうか.そういう人数でこの国土を支えられるように, 人口を増やすのではなく,労働力を補うロボットなどの研究開発を行っていく必要があると思う.

また,人口の減少は付近の国につけ込まれる恐れがあるので, 外交や,国防などに力を 入れながら,安全な人口減少,それから,目標の人口に達したあと減り続けない工夫などを 考えていく必要があると思う.

以上は,私の妄想かもしれないが,社会での AI の利用に関しては, 初めてのことだし,インパクトも大きいと思うので政府には,いろいろな確度から 検討して,準備をしてほしい

AI の時代に,私が「日本」という国に固執するのはおかしいのかもしれないが これはこれでまた別の話として.


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